フォレストエッヂ-20X1年2月25日の海賊 藤崎謹吾

2月 27th, 2011

ニギトリを終えたお姉様方が、テントの下でアイスクリームのカップをつつきながら談笑している。特にミッチャンの笑い声が大きく上機嫌のようだ。

仕事の目処が立つ頃から機嫌の良くなるミッチャンが、煮かごを洗い終えて事務所に向かう息子に声をかける。「おい、あんたも食べるね?」
ケンジは目線もやらず、顔の前で手をひらひらさせて無言で断る。
事務所に入ってシートパソコンの前に腰をおろしたケンジは、「さて、と、近いうちにエニちゃんのところでも行きたいのだが・・・」とひとりごちた。
アグネス・チャンさんでーす。
ミッチャンが外に聞こえるように音を大きくした事務所のラジオは、さっきの続きをやっている。
「もう、ずいぶんな年なのにねー。ちゃんってねー。」と、ゲラゲラ笑いながら、ミッチャンが皆に同意を求めている。
「フルネームだよ、陳病院の陳だ。みよじだよ苗字。」
シートパソコンの前で手をひらひらさせて、ケンジはにやけながらひとりごちた。
外の水銀温度計は27℃を指していた。
間違いなく春だ。
いや、初夏?地球温暖化だな、なちー。
アイスで談笑するお姉様方の奄美の方言を聞きながら、ケンジは思った。

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